みなさん、こんにちは。 沖縄・やんばるにあるやんばる酒造の池原あんこです。
高校生の時におじぃに誘われて酒屋で働いたことがきっかけで酒屋を継ぐことを決意。
紆余曲折しながらも立派な後継者になるために奮闘中です。
自称看板娘。(あくまでも自称ですがw) という事で
気軽に「まるた娘」と呼んでいただけると喜びます^^
さて、本日のブログテーマは・・・
この春、やんばる史上初めての「リキュールプロジェクト」がスタートしました!
まだまだ伝わっていないことだらけなので
本日はその「原材料」について詳しく解説いたします。
新商品「スパイシーセッション」です。
左から リキュール/ノンアルシロップ/クッキー缶/カレーペースト です
そう、今回の新商品は4種類あるんです。
リキュール
ノンアル用シロップ
焼き菓子(9種)
カレーペースト
です。
酒造所がなぜリキュール以外もリリースするの??
そんな疑問にお答えします。
今日も語ります!ぜひお付き合いください^^
※長くなります。時間がない方はまた時間があるときにゆっくり読んでください。笑
私たちやんばる酒造は、地域の人々の出資で生まれた酒造所です。
もともとは、地域のための精米所や製糖工場を経て、泡盛蒸留所になったと聞いています。
時代が変わるなかで、その時々の必要に応じて姿を変化させてきたのがやんばる酒造です。
酒造所になってからは、創業から70年以上、地域の輪の真ん中には島酒(=泡盛)があり、地域との絆を強くしてきました。
時がたち、以前のように飲む人は減り、お互いに少し距離をとることが日常になった今でも、地元に根ざしたお酒には、人と人をつなぐ力があると信じています。
「島酒にできることを考えてみよう。もっと自由に」
そう考えた時、単なるお酒という枠を超えて、コミュニケーションのきっかけになる、やんばる素材をいかした飲み物や食べ物というアイディアが浮かびました。
それが、地元の素材をふんだんに使用したリキュールをつくりたいと思った理由です。
やりたいこと(地元の素材を使ったリキュールづくり)が決まったら、それを現実にする仲間集めに奔走しました。
このリキュールに関わってもらう人は、やはりできるだけ「やんばる」にこだわりたいと思ったのです。
幸い、一緒にモノづくりをする上で互いにリスペクトし合える仲間はすでに近くにいて、
地元で一緒に活動している仲間がお互いの得意分野を持ち寄って、アイディアを出し合う日々が始まります。
ベースになるクリアな「泡盛」…やんばる酒造(写真右から4番目)
味の決め手「シロップ」…カレーとおやつ蒼翠(写真両端)
温かみのある「デザイン」…Sunsign Design(写真右から2番目)
天然の「スパイス」…リマファーム(写真中央)
私たち、やんばる酒造のやりたいこと。
「地元の素材をふんだんに使用したリキュールづくり」
と
「島酒の力で人と人をつなげたい」
それを実現するためには、「島酒」のアップデートが必要でした。
なぜなら、島酒が人と人とをつなげてきたのはすでに過去の話になりつつあったからです。
人と人が会わなくても、話さなくても成り立つ現代で、それでも「つながり」をたのしめるモノを造りたい。
私たちが島酒造りを生業にしている以上、モノを生み出し、届けて終わりではなく、届いた先の未来への責任が問われているという気がしました。
私たちが暮らす「やんばる」とともにずっと歩んでいける酒造り。
島酒をアップデートさせる方向が決まった瞬間でした。
リキュールづくりをするにあたって、味わいはとっても重要。
今回アップデートするのは、地元では昔から親しまれてきた「カラキ:シナモンの仲間」のお酒。
通常シナモンはその木の皮からすごく甘いシナモンの香りがします。
やんばるの山に自生するカラキの特徴は「葉・枝・幹・根」すべてからシナモンの香りがするという点です。
カラキの葉っぱと枝は、剪定作業の中で捨てられるものも一緒に使用します。これも、なるべく捨てないSDGsなモノづくりです。
泡盛に漬けて、甘い香りを引き出し、一昔前は楽しむのが贅沢の一つだったそうです。
社長の世代(70代)では、山に登ってはカラキを見つけて取ってきて、おやつ代わりにかじっていたともよく聞きます。
しかし、現在はそのカラキ酒を普段から楽しむ習慣はなく、すっかり過去のものとなりつつありました。
まずは、この「カラキ」のお酒をアップデートするべく、いろいろな素材と合わせてみました。
カレーとおやつ蒼翠さんが何度も試作をしてくれて、その感性は「さすが!!」としか言いようがなく!!
試作のたびに格段に良くなっている味わいに、すごく高揚した記憶があります。
毎日ワクワクしてましたね。
そして、ある程度方向性が見えてきたとき、すごく合う素材に出会いました。
それが「ショウガ」です。
リマファーム代表 リマ・セイジさんとショウガ(とても立派でびっくり!)
今回、カラキと合わせるのは大宜味村喜如嘉でタピオカやショウガを栽培しているリマファームさんの「農薬化学肥料不使用」の皮まで食べられる奇跡のショウガ。
なるべく自然の力で。
リマファームのリマ・セイジさん大変だけど、当たり前のように、こまめに草をとり、日よけをつくり、およそ1年かけてショウガを育てます。
直接、畑にお邪魔してショウガを見せていただいたとき、たくさんお話を伺ったんです。
「農薬などで病気の原因を排除する方法もあるけど、病気に負けない強い生姜に育てる方法もあるんだよ。僕はね、どの方法がいいのかな~って毎年探しているの。年に1回しか答え合わせできないから、効率悪いけどね!笑」
と、ワハハ!と笑って話してくれたことがとても印象的でした。
使っているのは
安室養鶏場の鶏糞
除草剤を使わずに刈り取られた草
そしてやんばるの山から引いてくる天然水
ショウガそのものの力を信じて、サポートするのが自分の役割だというセイジさん。
もちろん慣行農業とは違う方法での栽培は手間がかかります。
とにかく畑のメンテナンスをこまめに行う必要があるからです。(草抜いたり、虫とったり、草抜いたり!草抜いたり!笑)
そして、化学肥料や農薬は土壌にも大きな負担があります。
この豊かな自然の中で長く農業を続けたいから、リマさんの畑ではなるべく環境に負荷のない
栽培方法を採用しています。
そんな想いにとても共感した私たち。
このショウガを新商品のかなめにすることに決めました。
どうしてもお伝えしておきたいことがもう一つあります!
なぜ、リマさんのショウガなのか?
栽培方法へのこだわりをお伝えしましたが、この「皮まで安心して食べられるショウガ」だがからこそ、副産物の再利用が可能になります。
実は、今回の味の決め手となるカラキ&ジンジャーシロップを作る過程で、たくさんの搾りかすが出るのです。
シロップに使用するのは
・カラキ(喜如嘉産)、ショウガ(喜如嘉産)、きび糖(奄美大島産)、カルダモン(インド産)、クローブ(インドネシア産)、コリアンダーシード(モロッコ産)、島トウガラシ(田嘉里産)
ということで、できる限り地元で揃えました。(まだ、ハーブ類は地元では手に入る環境がありません。でも、今年は栽培を始めてみます!と今、宣言。笑)
出所が分からないものはありません。
本当に安心できる素材だけを選んでいます。
そうすることで、シロップを絞った後の残りのショウガも
クッキーやカレーペーストへ生まれ変わらせることができ、
捨てることなく、最後まで楽しむことができるようになります。
農家さんへの最大のリスペクトをもって、なるべく捨てないモノづくりをしたい。
これは、今後も「つながリキュールプロジェクト」で大切にしていきたい想いです。
だから、商品が4種類もあるんです。
よくぞ聞いてくれました!
新商品スパイシーセッションは、ロスを少なくするために受注生産を行います。
予約を受けて、一本一本瓶詰めし、皆様へ直接お届けするという方法を採用しました。
出来立てで、フレッシュな状態が一番おいしく楽しんでいただけるので自社のWEBサイトでの予約受付を開始しています。
ぜひのぞいてみてくださいね!
はい。
ここまでお付き合いありがとうございました。
次は「カレーとおやつ蒼翠」さんのご紹介をします。
次回、ブログでお伝えしますね!
それでは、また書きます。
お付き合いいただきありがとうございました^^
BY まるた娘
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