まるた娘と田嘉里酒造所⑤

まるた娘と田嘉里酒造所⑤

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こんにちは!
今日もお立ち寄り頂きまして
ありがとうございます!

沖縄本島最北端の泡盛酒造所、
田嘉里(たかざと)酒造所から
やんばるの泡盛をお届けしている
池原あんこと申します。

気軽に『まるた娘』と呼んでもらえると喜びます。

 

 

 

まるた娘と田嘉里酒造所シリーズ第5話目です。

■まるた娘と田嘉里酒造所①

■まるた娘と田嘉里酒造所②

■まるた娘と田嘉里酒造所③

■まるた娘と田嘉里酒造所④

ここからは酒造所に入り、働き始めた頃の事。

今日もぜひ最後までお付き合いくださいね!

さて、入ってから一番最初にした仕事は

『掃除』

『瓶運び』

『瓶洗い』

『酒詰め』

私が16歳当時、キツくてキツくて酒造所に行くのが嫌になった作業たち。笑)

でも、もうキツいなんて言ってられません。

これは仕事ですから頑張ります。

瓶洗いは朝の8時から開始。

先輩の美奈子さんは洗瓶機を使い、

私は手洗いで洗っていきます。

多いときは11時までみっちり、少ない時は10時くらいで終了し

休憩を挟んですぐに製品瓶詰作業に続きます。

休憩時間以外はずっと立ち仕事。

一か月が経ち、二か月が経ち、毎日変わらずこの作業の繰り返しです。

ひたすらに泡盛を製造し、卸す。

製造して、卸す。

製造して、卸す。

 

 

 

そして、私は思います。

 

 

 

 

あれ?想像してたのと違うぞ?と。

 

 

 

 

営業とか、回されると思ってたぞ?

一番最初の仕事は営業周りだと思ってたぞ?と。

 

 

 

 

どちらかというと人当たりが良い、まるた娘、自分は勝手に営業担当だと思っていました。

 

 

 

 

しかし現実は、工場勤務。

 

 

 

従業員6名で切り盛りする酒造所では、必要な場合(問い合わせが来た時)だけの営業活動をして

その他は配達に徹するのみ。つまり、自社の商品のアピール活動はナシ。

 

 

 

人手が足らないので、できないというべきでしょうね。

来るものは拒まずですが、

先立つモノも無く、

人材を営業に回せない。

 

 

 

 

この状況で、なぜ地元で根付いて酒が売れているの?!と不思議になりました。

そして、よくよく分析してみると、今の売り上げは『過去30年の積み重ね』で成り立っている

→地域との繋がり、問屋さんとの契約で持っているという結論に至りました。

30年前に営業していたことが未だに活きている。

それは確かにスゴイ事だし、祖父の時代の営業方法がそれだけ『絆』を生むものだったのでしょう。

それはとても素晴らしい。けれど、地域の過疎化と共に売り上げに陰りが見えるのは必至。

問屋さんとの契約も言ってしまえば、期間限定。相手がNOと言えばそれまでです。

 

 

 

 

当時の社長も

「(営業がない)この状況が良くないのはわかる。
どうにかしたい。けれど、最近は酒も前みたいには売れないし、新しく人材を雇う余裕もない。」

と言っていました。

 

 

 

 

私、正直、この営業スタイルには衝撃で、

営業なしでは酒は売れないんじゃねぇの?!と思いました。

生意気ながら、本当に心配になりました。

今後10年先、私たち従業員のお給料は保証されているのか?と。

そして何より、社長が危機を感じちゃってるのに何も行動しないのは非常にマズイ気がしました。

 

 

 

 

ざっくり言うと4年前は、こんな状況。

・人手が足りない為、社員は全員製造部。(営業?マーケティング?広報?なにそれ美味しいの?状態。)

・新商品やその他の商品開発もナシ。

・酒造所のパンフレットもナシ。

・HP、SNSなど情報発信もナシ。

 

 

提案された商品を造り、卸す。

いわゆる『泡盛製造メーカー』に徹していました。

 

 

 

 

これが悪いとは言いません。

製造メーカーとして活路を見出す酒造所だってたくさんあるはずです。

というか、役割分担をしっかりとすることができればそれでいいと思うのです。

営業は問屋さんに任せて、製造に徹する!という考えならばまた身の振り方は違うでしょう。

ですが、私たち”田嘉里酒造所”がその”製造メーカー”という部分を強みとして生き残れるのかと。

人手不足を押して生産し、工場の機械も何十年も使い続け、買い替える事も難しい中で

大手メーカーの製造能力、営業能力と比べるにはあまりにも弱い。

 

 

 

・老朽化した設備や機械が壊れたら投資はできる?

 

・問屋さんに契約を切られたら、生き残れる?

 

・売上は少しずつ下がる中で、従業員のお給料はちゃんと保証できる?

 

 

あらゆる可能性を考えると、もう、不安要素しかありません。

しかし、この問題の多くは人手が足りないことで起きているので

私が入ったことによって状況を改善できるよね。とも思いました。

 

 

 

 

そこで、私は製造部の手伝いもしながら自分の仕事を他にも作る事にします。

酒造所の稼働状況にできるだけ迷惑を掛けずに問題点を改善するよう努めました。

 

 

 

まず無料でできる事から始めます。

 

 

・無料ブログを開設

世の中の誰かが「まるた」を飲んだ時、なにこれ、どこの酒??

と思ったときに、検索して辿り着く場所を作ろうと思いました。

そして、辿り着いた先にはたわいのない酒造所の日常を書き記します。

例えば、社長が「昔、医者だった」ってウソついた話とか、

今日はお客さんが来ないけど猫が一匹だけ来ました。とか。

大した事を書かなくていいんです。

酒造所の日常に毎日ドラマが生まれるはずもないのでそのままを記すのが大事なのです。

ウソを書かずに、コツコツと積み重ねることが酒造所の空気感として読み手に伝わるのです。

毎日、話を盛って事を大きく書いてしまうと、来店するお客様の期待を裏切ってしまうので

そこは絶対してはいけないと思っています。たま~に盛りますけどね。笑

でも、それは私が書く文章で誰も傷つかない場合のみです。

 

 

 

・Facebookファンページも開設

ブログと違って、Facebookでの人と人の距離は近い。

リアルとネットの区別がつかないほど、すごく近いです。

遠くにいる友達でも、まるで近所に住んでいるような交流ができるのがFacebookです。

なので、Facebookページには酒造所の日常を、写真・動画を少しの説明文で更新。

特に、製造現場の臨場感が伝わったり、コメントがしやすい写真を載せました。

Facebookに載せるのは、単刀直入な文章が良いです。

更新するたびに昔の情報はどんどん下に流れていくので

Facebookの投稿欄にたくさん書いてもあまり意味がありません。

もっと言うと、投稿も5行以上かいてしまうと『…もっと見る』

とかタブが出てくるので、このタブ以降は見てもらえません。

私はパッと見て読み切れる4行ぐらいで止めるよう心掛けています。

大事な情報、今後も残していきたい内容はブログに書いて、

Facebookにはブログ情報や、単発で盛り上がる写真・動画を流す。

そんな感じで今も進めています。

 

 

 

・懇親会付の商工会など主催の無料セミナーへ行く

いろいろと勉強したいという想いもあり、無料のセミナーに参加しました。

セミナーには二種類あって、勉強会だけのパターンと

勉強会のあとに、講師や受講者と飲みに行くパターンがあります。

 

 

 

私は、断然飲みに行くパターンをお勧めします。

それは、セミナーに参加して得た情報をシェアする場所って超重要だと思うからです。

その場を持てるのは早ければ早いほうが良い。

実際に、後日、セミナーで出会った人で集まりましょう!なんてことは二度とありません。

なので、セミナーはインプット。

アフター飲み会はインプットとアウトプット。

そう捉えて懇親会まで参加するまでがセミナーだと思っています。

 

 

 

実際に私の経験ですが、セミナーで疑問に思ったことや、浮かんだアイディア、

気持ちをシェアすると自分の考えがクリアになり、次の行動が見えてきたりします。

そして、同じ境遇で頑張っている仲間に巡り合えると、互いに視野が広がります。

 

 

 

そもそも、いろんなことを吸収しよう!と思ってセミナーに参加しているわけですから

ほとんどの人が柔軟です。他人が考えている事を自然に受け入れてくれる人が多いです。

そうした環境で自分にも新しい情報を入れると、昨日考えていたことよりも1歩進んだアイディアが生まれます。

これは、実際に何回も経験しているので

知らない人と交流するセミナー後の懇親会はオススメします。

 

 

 

 

とまぁ。ここまでが無料でした事。

次回は無料した事が次のどんな展開につながるのか?

という事を書きたいと思います。

長くなりましたね~。

私も、また、通常業務に戻らねば!

それでは、この辺で~。

また書きますね。

BYまるた娘


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☆沖縄県国頭郡大宜味村字田嘉里417地図
☆TEL:0980-44-3297/駐車場3台
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2 件のコメント

  • taradazare より:

    まるた娘さんこんにちは。北海道釧路市のtaradazareといいます。かきこみは初めてですが今月上旬に二回酒蔵を訪問して荒ろ過44度の泡盛を1本ずつ計2本購入させていただきました。新聞紙にくるんで10年くらい封印しておこうと思います。毎年やんばるに行きますが行く旅に自然のことや文化のことに興味をいだき、大宜味村や国頭村を訪れるのが楽しいです。残念なのは今回の旅の前のここのコーナーに気が付いていたら現地でまるた娘さんとの会話ももっと楽しいものになったかもしれない、ということですかね・・・まあそれは次回の楽しみにします。応援してます。次回は今年の秋か来年2月下旬を予定しています。

    • まるた娘 より:

      taradazare さま

      蔵へのご訪問もありがとうございます。
      現在はまだまだコロナウィルスの影響が強く、なかなか大変な日々が続いておりますが
      また来年お会いできることを楽しみにしておりますね。
      ぜひまたお越しください。
      ありがとうございます。

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